
株式投資を始めてみたけど、PER?PBR?ROE?……聞いたことのない言葉が多すぎて、何が何だかわからない……。
でも、株式投資で出てくる用語をすべて覚える必要はありません。
まずは、株初心者がよく目にする基本的な用語から覚えていけばOKです。
この記事では、株式投資の初心者がまず覚えておきたい用語を10個に絞って紹介します。
この記事を読み終わる頃には、企業の業績や株価を見るときに「この数字は何を意味しているんだろう?」と迷うことが少なくなるはずです。
株初心者が最初に覚えるべき用語10選
僕は2018年2月からNISAを活用し、投資信託の積立から資産運用を始めました。
その後、国内株・米国株にも投資するようになり、気がつけば投資歴は8年以上、株式投資歴は5年以上になります。
2026年8月時点で、評価益を含めたトータルリターンの運用益は200万円以上になりました。
そこで今回は、これから株式投資を始める方がまず知っておきたい用語を10個に絞って紹介します。
先に結論をお伝えすると、今回紹介する用語はこちらです。
- ① 株価
- ② 配当金
- ③ 配当利回り
- ④ 時価総額
- ⑤ 営業利益
- ⑥ EPS(一株利益)
- ⑦ PER
- ⑧ PBR
- ⑨ ROE
- ⑩ 自己資本比率
それでは、ひとつずつ見ていきましょう。
①株価とは?
株価とは、企業の株式1株あたりの価格のことです。
たとえば、ある企業の株価が1,000円なら、その企業の株式1株が1,000円で取引されているということです。
株価は、企業の業績だけでなく、将来への期待や景気、金利、ニュースなど、さまざまな要因によって変動します。
そのため、
「株価が安い=割安」
「株価が高い=割高」
とは限りません。
株初心者のうちは、株価だけを見て「この株は安そう!」と判断しないことが大切です。
株価を見るときのポイント
株価を見るときは、後ほど紹介するPERやPBRなどの指標と一緒に確認するのがおすすめです。
同じ1,000円の株でも、企業によって価値はまったく違います。
「株価はいくらなのか」だけではなく、「その株価が企業の価値に対して高いのか安いのか」を見ることが重要です。
②配当金とは?
配当金とは、企業が株主に対して利益の一部を還元するお金のことです。
企業の株式を保有していると、企業によっては年1回や年2回など、決められたタイミングで配当金を受け取れます。
たとえば、1株あたり年間50円の配当金を出す企業を100株保有していれば、単純計算で年間5,000円の配当金になります。
※実際の受取額は税金などの影響を受けます。

株を持っているだけで配当金がもらえる企業があるんだ!
配当金は必ずもらえるわけではない
注意したいのは、配当金は必ずもらえるわけではないということです。
企業の業績や方針によって、配当金が減ったり、なくなったりすることもあります。
そのため、配当金だけを見て投資先を決めるのではなく、企業の業績や財務状況も確認する必要があります。
③配当利回りとは?
配当利回りとは、株価に対して年間でどれくらいの配当金を受け取れるかを表した数字です。
計算式は以下のとおりです。
たとえば、株価が1,000円で、年間配当金が50円なら、
50円÷1,000円×100=5%
となり、配当利回りは5%です。
配当利回りが高ければいいの?
ここは株初心者が注意したいポイントです。
基本的には配当利回りが高いほど、株価に対して多くの配当金を受け取れることになります。
しかし、「配当利回りが高い=良い会社」ではありません。
業績が悪化して株価が大きく下落した結果、配当利回りが高く見えているケースもあります。
配当利回りを見るときは、なぜ利回りが高いのかまで確認するようにしましょう。
④時価総額とは?
時価総額とは、企業全体の株式の価値を表す金額です。
基本的には、
で計算できます。
たとえば、株価1,000円の会社が1,000万株を発行していれば、時価総額は1,000億円です。
時価総額を見る理由
株価だけを見ても、その企業の大きさはわかりません。
株価が1,000円の会社でも、発行済み株式数が多ければ時価総額は大きくなります。
そのため、企業の規模を比較するときには、株価ではなく時価総額を見ることが重要です。
⑤営業利益とは?
営業利益とは、企業が本業でどれだけ利益を出したのかを表す数字です。
企業が商品を販売したり、サービスを提供したりして得た売上から、商品の原価を引いたあと、給与などの経費を差し引いて計算されます。
株式投資では、企業の「稼ぐ力」を確認するうえで重要な数字です。
営業利益が増えている企業に注目
営業利益が継続的に増えている企業は、本業で稼ぐ力が成長している可能性があります。
反対に、売上が増えていても営業利益が減少している場合は、コストが増えているなど、何らかの理由があるかもしれません。
企業分析をするときは、営業利益の「金額」だけではなく、過去からどのように推移しているのかを見ることも大切です。
⑥EPS(一株利益)とは?
EPSとは「1株あたりの利益」を表す指標です。
EPSは「Earnings Per Share」の略です。
計算式は、
で計算できます。
簡単にいうと、
「この会社は1株あたり、どれくらい利益を生み出しているの?」
を見るための数字です。
EPSが増えているかを見る
株初心者の場合、EPSの数字そのものを覚えるよりも、EPSが過去から増えているのかを見ることをおすすめします。
企業の利益が増えていて、それに伴ってEPSも継続的に増えているのであれば、企業の1株あたりの稼ぐ力が高まっている可能性があります。
PERを理解するうえでも重要な指標なので、セットで覚えておきましょう。
⑦PERとは?
PERとは、株価が1株あたり利益(EPS)の何倍まで買われているのかを表す指標です。
PERは「Price Earnings Ratio」の略で、日本語では「株価収益率」と呼ばれます。
計算式は、
で計算できます。
PERが高い・低いとは?
たとえば、株価が2,000円でEPSが100円なら、
2,000円÷100円=20倍
となり、PERは20倍です。
一般的に、PERが低ければ「利益に対して株価が割安」、PERが高ければ「利益に対して株価が割高」と判断する材料になります。
ただし、PERだけで割安・割高を判断するのは危険です。
業種によってPERの水準は大きく違いますし、成長が期待されている企業はPERが高くなることもあります。
同業他社や過去のPERと比較することが大切です。
一般的にPER15倍が目安とされることが多く、これより低ければ割安、高ければ割高と判断されるとしていることが多いです。
ただし、15倍を超えているから買ってはいけないというわけではなく、あくまで同業他社や過去のPERなど目の前の数字だけを判断材料にしてはいけないのが注意点です。
⑧PBRとは?
PBRとは、株価が1株あたり純資産の何倍まで買われているのかを表す指標です。
PBRは「Price Book-value Ratio」の略で、日本語では「株価純資産倍率」と呼ばれます。
簡単にいうと、
「会社が持っている純資産に対して、株価はどれくらいの評価を受けているの?」
を見るための指標です。
PBR1倍がひとつの目安
PBRを見るときによく出てくるのが「1倍」という数字です。
PBRが1倍の場合、株価と1株あたり純資産が同程度ということになります。
PBRが1倍を下回っていると一般的に割安と判断されます。
しかし、注意が必要なのが、2023年に東京証券取引所がPBR1倍を割れている上場企業に対して、改善を要請しているということです。
⑨ROEとは?
ROEとは、株主から集めたお金などの自己資本を使って、企業がどれだけ利益を生み出しているかを表す指標です。
ROEは「Return On Equity」の略で、日本語では「自己資本利益率」と呼ばれます。
計算式は、
簡単にいうと、
「会社が持っている自己資本を使って、どれくらい効率よく利益を生み出しているの?」
を見る数字です。
一般的に目安とされるのはROE8%以上とされています。
ROEが高い=必ず優良企業ではない
ROEは企業の資本効率を見るうえで重要な指標ですが、数字が高ければ必ず良い企業というわけではありません。
借入金などを活用することで、ROEが高くなるケースもあります。
そのため、ROEだけではなく自己資本比率などの財務指標も一緒に確認することが大切です。
⑩自己資本比率とは?
自己資本比率とは、企業が持っている資産のうち、どれくらいを自己資本でまかなっているのかを表す指標です。
簡単にいうと、
「この会社は、どれくらい借金に頼らずに経営しているの?」
を見るための数字です。
計算式は、
一般的には、自己資本比率が高いほど財務の安全性が高いと判断される傾向があります。
基本的には30%以上というのが目安となる水準です。
自己資本比率が高ければ安心?
こちらも「高ければ絶対に良い」というわけではありません。
業種によって適正な水準は違いますし、借入金をうまく活用することで事業を成長させている企業もあります。
設備投資に多額の資金が必要となるインフラ業や不動産業などは比率が低くなりやすく、情報通信業などは高くなりやすいなど業種によって特性があります。
そのため、自己資本比率についても、同じ業種の企業と比較したり、過去からの推移を確認したりすることが重要です。
株初心者は10個すべて覚える必要がある?
ここまで10個の用語を紹介しましたが、
「こんなの一気に覚えられない!」
と思った方もいるかもしれません。
安心してください。
最初から10個すべてを完璧に覚える必要はありません。
僕自身も株式投資を始めた頃から、すべての用語を理解していたわけではありません。
実際に銘柄を調べたり、決算を見たりしながら少しずつ覚えていきました。
まずはこの5つから覚えよう
特に最初は、以下の5つを優先して覚えておけば十分です。
- 株価 → 株がいくらで取引されているか
- 配当利回り → 株価に対して配当金がどれくらいあるか
- 営業利益 → 本業でどれくらい利益を出しているか
- PER → 利益に対して株価が何倍か
- PBR → 純資産に対して株価が何倍か
この5つを覚えるだけでも、企業情報を見るときの見え方がかなり変わってきます。
株の用語は「数字だけ」で判断しないことが大切
ここまで紹介した用語には、
- PERが低い
- PBRが低い
- ROEが高い
- 自己資本比率が高い
- 配当利回りが高い
など、それぞれに「高い・低い」という見方があります。
しかし、数字だけを見て投資判断するのはおすすめしません。
たとえばPERが10倍だから「絶対に割安」とは限りません。
業績が悪化して利益が減れば、PERの見え方も変わります。
反対にPERが30倍でも、今後の大きな成長が期待されている企業なら、高いPERがついている理由があります。
だからこそ、
「数字を見る」→「なぜその数字なのかを考える」
という流れが大切です。
株初心者が用語を覚えるなら実際の企業で見てみよう
株の用語は、言葉だけを暗記しようとすると、なかなか頭に入りません。
僕がおすすめするのは、実際に気になる企業の株価や業績を見ながら覚える方法です。
「この会社のPERはいくつ?」
「配当利回りは高い?」
「営業利益は増えている?」
「自己資本比率はどうなっている?」
こんな感じで実際の企業を見ていくと、用語の意味が少しずつ理解できるようになります。
まとめ|株初心者はまず10個の用語を覚えよう
今回は、株式投資を始めたばかりの方に向けて、最初に覚えておきたい用語を10個紹介しました。
改めて今回紹介した10個を振り返ります。
- 株価
- 配当金
- 配当利回り
- 時価総額
- 営業利益
- EPS(一株利益)
- PER
- PBR
- ROE
- 自己資本比率
最初からすべてを完璧に覚える必要はありません。
まずは株価・配当利回り・営業利益・PER・PBRあたりから覚えて、実際に気になる企業を調べてみましょう。
株式投資を続けていくと、決算書や企業情報を見る機会も増えていきます。
そのときに今回紹介した用語がわかっているだけでも、企業を見る目が少しずつ変わってきます。
「用語を覚える」ことが目的ではなく、「企業を理解するために用語を使う」ことが大切です。
僕自身もまだまだ勉強中ですが、一緒に少しずつ投資の知識を増やしていきましょう。
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